Exploration DAYS

~テクニカルダイビングと水中探検の日々~

08.24

大城さんの水穴の水中探検1

どうも私は自分の日常を書くのは苦手で、どの文章も教科書や論文のようになるのでBLOGというものは敬遠してきた(楽しそうなことを、楽しくなさそうに書く天才と言われた!)のだが、
自分がケーブを探検した備忘として、また、そこで見たものや経験したことが他の人に役立てばということで重い筆を執ることにした。

ただ、またそのうちまとめようと思うのだが「テクニカルダイビング」と「エクスプロア」はお互いが延長線上にあるとはいえ、やはり異なるもので、テクニカルダイビングに取り組んでいるからといって安易にエクスプロアを行うことは止めておいた方が良いと思う。
きちんとエクスプロアの経験がある人から一定の訓練を受けたうえで、同行してもらいましょう。

さて、現在エクスプロアで力を入れているエリアがいくつかあるのだが、そのエリアの一つに島全体が石灰岩でできており、鍾乳洞だらけの島がある。
私はこれまでにその島では15か所ほど、今後の予定も含めると25か所ほどのヴァージンケーブ(誰も入っていない洞窟)の地底湖に潜っているので、その探検の備忘を順にあげていければと思う。

およそそのような場所では、水中洞窟の水は農業用水や飲用水として用いられていることが多い(メキシコのセノーテもそうだ)が、今回載せる洞窟もその例に漏れず農業用水として(一部飲用として?)採水されている。

採水用のパイプが伸びている

この水穴は採水のために階段がついており、エントリーやイグジットがとても容易だ。このエリアで一番エントリーが容易な水中洞窟かもしれない。

しかし下まで降りると鍾乳石が見えてきて、

一番下まで降りると美しい水中洞窟がある。

ここでは階段に座りながらサイドマウントの器材をセットしエントリーを行った。
さてエントリーするかというところでフィンをつけて階段を一段降りたのだが、一番下の段が劣化して粘土化しており、その下のシルトごと踏み抜いてしまった。

シルトを一踏みしてしまっただけで物凄い巻き上げ。
ここは流れがほぼないので、膨大な量のシルトが堆積しているのだ。

巻き上げたシルトが広がる前に中に入ろうと思いながら、ラインを引きながらすぐに中に入る。
水中に入ると開けたドームになっており、ここから奥の鍾乳洞の広がりが予想できてワクワクしてくる。

奥に行く前に周囲を見渡して(このアウェアネスが大事!)他にルートが無いかを確認する。
洞窟の上側から伸びている鍾乳石を見たところでは大型の洞窟であったと思われるのだが、上から伸びている鍾乳石に近いところまでシルトが堆積しており、他のルートは塞がれてしまっているようだ。

念のため、入り口側の地形も確認しておく。
それとともに、さきほど踏み抜いたシルトがどれぐらい広がりそうかを確認する。

これはなかなか・・・。
帰るころには全域真っ白だろうなという予想。

さて、もたもたしていると何も見えなくなる(ヴァージンケーブでは地面の砂を巻き上げなくても、パーコレーションと言って、呼吸の泡によって上から砂が降ってきて何も見えなくなる。)ので、いい加減奥にいくことにする。

2に続く