急斜面の奥の水中洞窟へ
今回は、「師匠の穴」と(勝手に)呼んでいる洞窟の初めての探検を行った。
なお、“師匠”という名前の由来は、現地でよくしてくれている友人の、漁の師匠の土地内の洞窟だからである。
古い文献を調べると別の名称がついていて、数十年でも移り変わりと歴史を感じるものだ。
ここはエントリー口が急斜面で、ロープが無いと水面から上に上がってこれないのでエントリーに手間取る場所である。
ので、そもそも水中が続いているかを確認するためにチームメンバーには一旦上で待機してもらって、仮調査に一人で入ることにした。
今回はエントリー/エグジットの簡易さ等を考慮して、40cf(5.2~5.7L)のタンク2本でのサイドマウントで潜ることとした。
エントリーの方法は色々検討したが、水面に入ってからタンクを装着するとエントリー口がシルトアウトして何も見えなくなる可能性が高いと思われたため、洞窟の道に体を突っ張りながらタンクを装着し、斜面からずり落ちながらエントリーすることとした。
さて、水面に落ちると、やはり踏んだ場所がシルトアウトする。
この巻き上げた泥は徐々に広がっていくため、すぐさま水中に入り、行ける方向(そもそも行ける方向があるか)を確認する。
エントリーしてすぐさま左右を確認する。左右にルートがありそうだ。
帰ってきたときにはエントリー口はシルトアウトしている可能性が高いので、今回は片方しか行けないかもしれない。
海の方向は右前(北東)であるため、右のルートの方が続いている可能性が高いと考え、そちら向きにルートを取る。
まずはセカンドタイを終わらせ・・・
右奥に頭を突っ込んでみる。
横向きのままでは通れないが、奥に広がっていそうだ。そのまま右奥に入っていくことにする。
右奥に沈んで行くと、横に広がった穴があった。
しかし覗き込んでみると、下側が泥で埋まってしまっているようだ。
どうしても他にルートが無かったら突っ込んでみるが、今ではないということで別のルートを探す。
斜め後ろを振り返ると、一旦上に登っていくようなルートがあるようだ。
方角的には、海に対して水平に東に移動するような方向なので、登った後にもう一度北東方向に進んでから深めに沈んで行けたらいいなと思いながらそちらに進む。
ちらっと水面が見えたので、ラインをタイしてから水面の方向に行くことにする。
水面に上がったあとに大きく方向を変える/ラインにテンションをかけることが予想されるため、ラインがほどけると非常にややこしい(ほどけた後に引っ張ると、体が通れない隙間にラインが入り込んで、帰れなくなる可能性がある/ライントラップと言います)ので、
ラインをタイする鍾乳石を触って簡単には折れないことを確認する。
この鍾乳石は折れなさそうだ。
ラインを結んで水面に向かう。
左下に進めそうだが、一旦水面から顔を出せるところまで進んでみる。
師匠の洞窟のエクスプロア2に続く